令和7年度 大田支部法教育出前授業(清水窪小学校)
令和7年7月14日(月)の3時間目と4時間目に大田区立清水窪小学校で、大田支部法教育ワーキンググループによる法教育出前授業を実施しました。清水窪小学校での法教育出前授業は、今回が初めての実施となりました。
講師は全て大田支部の会員が務め、3時間目はメイン講師が菖蒲悠太会員、サブ講師が青木幹治会員、情報モラルの説明担当講師が森田信夫会員(メイン)と新野かおり会員(サブ)でした。4時間目は、メイン講師が青木幹治会員、サブ講師が大塚大会員、情報モラルの説明担当講師が新野かおり会員(メイン)と森田信夫会員(サブ)でした。その他大田支部の3名の会員が授業のサポート役として参加しました。
授業のテーマは、大田支部法教育の毎年の「恒例」である『みんなの身近にある「法律」と「契約」について考えよう!』です。今回は6年生を対象に授業を実施しました。小学校6年生にとってはまだまだ難しいテーマに思える「身近な生活と関わりのある法律と契約」ですが、極力平易な言葉を用いてゆっくりかつ丁寧に説明し、法律用語のボード・パワーポイントのスライド・写真なども駆使して、児童の視覚にも訴える形で授業を進めていきました。
具体的な授業の中身ですが、最初は鉛筆や消しゴムなどの文房具の貸し借りを例に「使用貸借契約」が成立することを説明しました。また、書店では「申込」と「承諾」によって「売買契約」が成立することを、ベストセラーとなった「こども六法」の本を実際に購入した際に撮影した写真を用いて説明しました。
次に、4名程度の児童ごとに班を作ってもらい、「みんなで考えてみようのコーナー」として次の3つのケースについて児童たちに考えてもらい、発表してもらいました。
<ケース1>お腹がペコペコの一郎くんが、とあるコンビニエンスストアで500円の牛焼肉弁当を買ったところ、後になって食べるのをやめようと思ってお店からお金を返してもらおうと思ったときに、お金を返してもらえるか?それとも返してもらえないか?
<ケース2>ある日五郎くんがとある家電量販店で、保護者にこっそり10万円のパソコンを購入したところ、家に帰ってから保護者にひどく叱られ、「お店に返してきなさい」と言われて返しにいったときに、10万円のパソコンを返せるか?それとも返せないか?
<ケース3>とある日小学校6年生のたか子さんがオンラインゲームをやっていて、その途中で「このアイテムは18才以上でないと買えません。購入しますか?」という表示が出てきたところ、どうしてもそのアイテムが欲しくて、保護者からは「お金のかかることはしちゃだめだよ」と言われているにもかかわらず、嘘をついて「購入する」のボタンを押してしまい、そのままゲームを続けたところ、後日アイテム購入金額5万円の請求書が保護者に届き、保護者から「この請求書何なの?」と聞かれたときに、請求金額5万円は払うべきか?それとも払わなくてもよいか?
児童たちに考えてもらう際には、授業に参加した大田支部の会員全員が各班のサポートに入り、児童たちからの質問に答えたりヒントを出したりして、児童たちと一緒になって各ケースを考えました。児童たちは各ケースについて一生懸命考え、自分なりの意見とその理由を書き出していました。発表の際には、複数名の児童が自分自身の言葉で積極的に意見とその理由を発表していました。
「みんなで考えてみようのコーナー」の終了後、情報モラルの説明担当講師から、著作権などの問題と絡めて「情報モラル」のお話をしました。その際、SNSやネットの情報を許可なく利用できるかどうかを考えてもらうため、「LINEのアイコンを好きなキャラクターにすることができるかどうか?」というクイズを出題し、児童たちに考えてもらいました。クイズを通して、著作権などの問題を事前にきちんと確認しておかないと、場合によっては損害賠償請求などの重大な法律問題に巻き込まれかねないため、十分注意するよう強調しました。
授業の最後には、講師から「未成年である小学生は、法律によってしっかり守られている存在である一方で、嘘をついたり不誠実なことをしたりした場合には法律によって不利な結果になってしまう場合もある。」ということを児童たちに伝えました。
今回の出前授業によって、児童たちに少しでも法律と契約をより身近な存在として認識してもらう結果になれば幸いです。今後も大田支部では法教育活動を継続し、盛り上げていく所存です。


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