これまでの取り組み【H27-30】

【平成30年度】大田区立赤松小学校における法教育授業の実施報告

平成31年2月16日8時45分から大田支部の会員8名が参加して、大田区立赤松小学校において5年生3クラスを対象にした法教育授業を実施致しました。
「みんなの身近にある「法律」と「契約」について考えよう!」をテーマにして、大田支部の菖蒲悠太先生と青葉隆先生に講師を務めて頂きました。

前半は児童の皆さんに「法律」と「契約」について学んでもらうために「使用貸借契約」「売買契約」「申込み」「承諾」などの少し難しい言葉も交えて、意識はしなくても実は児童も日常的に「契約」を行っているということを身近な事例を使って解説して頂きました。
講師の先生から、日頃のクラスメートとの文房具品の貸し借りはもちろん、本を購入する時にも「契約」が成立していると、写真を見せながらの丁寧な説明を受けると、児童のみなさんは自分たちが日常的に行なっている出来事が「法律」に書かれていることだと知って驚いている様子でした。

後半では「みんなで考えよう!のコーナー」というケースワークを行い、身近な「契約」を考えてもらうために三つの問題を用意して、各自で考え発表して頂きました。
(1)小学生がお小遣いで購入した500円のお弁当は返品出来るのか。
(2)保護者に相談しないで小学生が10万円のパソコンを購入した場合、返品はできるのか。
(3)小学生がオンラインゲームを行うために20歳以上であると偽った場合、課金された5万円は支払わなくてはならないのか。
どの問題も小学校5年生の児童には身近な問題で、レシートが残っているのか、箱は開封されているのかなどの設定の詳細な部分にまで質問が及び、とても楽しく、具体的なイメージを沸かせて、実際の自分の経験と照らし合わせながら考えている様子でした。
小学生でも「契約」という約束を守らなければならないこと、法律は未成年者を保護してくれているが、一方「詐術」という嘘をつくと法律に守ってもらえなくなることなどを理解してもらいました。
また、この問題を考える際には参考資料として関連条文を渡してありましたが、それらの条文を根拠にあげて問題を法律的に解決しようとする児童もいて、とても頼もしいと感じました。

短い時間ですが、具体的で日常の問題を考察し闊達な意見を交換しあう事で、児童の皆さんにとっては関心の薄かった「法律」を身近に興味深く感じていただける充実した授業になったのではないかと思います。
また、当日は、学校公開日という事もあって、教室の後方には熱心に耳を傾けてくださる多くの見学者の姿があり、児童が自分の意見を堂々と述べる姿を楽しんでいただくことが出来ました。
最後になりますが、行政書士として児童の皆さんにお会いできる機会を得ましたので、講師の先生から「行政書士」がどのような仕事をしているかについての解説もしていただきました。
皆さんに行政書士の仕事を周知して頂く契機となることを願います。

【平成30年度】第1回大田支部法教育出前授業 開催報告(蒲田小学校)

平成30年10月10日(水)に大田区立蒲田小学校で、大田支部法教育ワーキンググループによる法教育出前授業を実施しました。

メイン講師を務めたのは大田支部の滑川知也会員で、サブ講師は大田支部の根嵜知恵子会員が務めました。その他大田支部の7名の会員が授業のサポート役として参加しました。
 
授業のテーマは、大田支部法教育の「恒例」である「身近な生活と関わりのある法律と契約」です。今回も昨年度と同様5年生の2クラスで授業を実施しました。
一見5年生にとっては難しいテーマに思える「身近な生活と関わりのある法律と契約」ですが、極力平易な言葉を用いて説明し、法律用語のボード・パワーポイントのスライド・写真なども駆使して児童の視覚にも訴える形で授業を進めていきました。

具体的な授業の中身ですが、最初は鉛筆や定規などの貸し借りを例に「使用貸借契約」が成立することを簡単に説明しました。その流れで、書店では「申込」と「承諾」によって「売買契約」が成立することを、写真とパワーポイントのスライドを用いて説明しました。
また、5年生の担任の先生のリクエストで、今年度は「著作権」についても簡単な説明をしました。児童たちは、過去に国語の授業で著作権のことを学習していたということで、大田支部でも今回の授業では著作権を取り上げ、著作物を利用する際にも契約が成立することを説明しました。
次に、「コンビニで500円のお弁当を買ったが返品できるかどうか?」と、「家電量販店で10万円のパソコンを購入したが、後に保護者に返品するよう言われたときに返品して代金を返してもらえるかどうか?」という2つのケースを取り上げました。
そして、「みんなで考えてみようのコーナー」として、以下の2つのケースについて児童たち一人ひとりに考えてもらい、発表してもらいました。
<ケース①>
小学校5年生のたか子さんがオンラインゲームをやっていて、その途中で「このアイテムは20才以上でないと買えません。購入しますか?」という表示が出てきたところ、どうしてもそのアイテムが欲しくて、保護者からは「お金のかかることはしちゃだめだよ」と言われているにもかかわらず、?をついて「購入する」のボタンを押してしまい、そのままゲームを続けたところ、後日アイテム購入金額5万円の請求書が保護者に届き、「この請求書何なの?」と聞かれたときに、請求金額5万円を払うべきか?それとも払わなくてもよいか?
<ケース②>
小学校5年生のたかお君は、仲のいい友達がスマートフォンを買ってもらったので、自分も欲しくなり、保護者からは「中学生になってからね!」と言われていたにもかかわらず、一人で蒲田にある激安ケータイショップにスマートフォンを買いに行った。そのお店の店員さんに「保護者の同意書にサインをもらってきて、後日お店に持ってきてください。」と言われたが、絶対に反対されると思ったので、保護者の同意書に自分で勝手にサインして、その日のうちにケータイショップに持っていき、スマートフォンの契約をしてしまった。この場合、
 (1)スマートフォンの契約を無かったことにすることはできるか?それともできないか?
 (2)逆に、ケータイショップの店員に指示されるがまま、お店で保護者の同意書にサインさせられた場合はどうか?

児童たちは終始真剣になって各ケースについて考え、自分自身の意見を一生懸命書き出していました。そして、発表の際には、多くの児童が自分自身の言葉で一生懸命意見を出していました。そんな中、なぜか今回のテーマとは関係のない「ブラック企業」という単語を発した児童もいて、大田支部法教育ワーキンググループのメンバー一同が思わず笑顔になってしまった場面もありました。

授業の最後には、講師から「未成年である小学生は、法律によって強力に守られている存在である一方で、嘘をついたり不誠実なことをしたりした場合には法律によって不利な結果になってしまう場合もある。」ということを児童たちに伝えました。

今回の出前授業によって、児童たちに少しでも法律と契約がより身近な存在として認識してもらう結果になれば幸いです。
今後も大田支部では法教育活動を継続し、盛り上げていく所存です。

【平成29年度】第2回法教育授業 実施報告

平成30年2月8日(木)大田区立赤松小学校にて法教育授業を実施いたしました。
大田支部会員の参加者は9名で、メインの講師を大田支部の菖蒲悠太会員が務め、サブの講師を大田支部の青葉隆会員が務めました。また、今回の法教育授業には品川支部から2名の方が見学に来られました。

法教育授業を実施したのは5年生の3クラスで、テーマは「みんなの身近にある法律と契約について考えよう!」です。
難しそうな内容でありスーツ姿の大人がたくさん来たので、児童たちも最初はやや緊張しているような感じでした。
授業では、難しい法律用語のボードや書店での買い物の様子の写真、ノートパソコンの箱などを使いながら、物の貸し借りや書店での買い物を例に「契約」についてお話をしました。また、後半は未成年の法律行為に関する3つの事例を問題形式で児童たちに考えてもらい、それぞれの考えや意見を発表してもらいました。その中で、「法律」とはどういう物なのかをお話ししました。
最初は緊張気味だった児童たちも、後半には自分から積極的に手を挙げ発言する児童が増えてきました。
今回も、民法の該当する条文を参考資料として児童たちに配布しましたが、その民法の条文を自分なりに読んで解釈し、それを事例に当てはめて自分の考えや意見を発言する児童もいて非常に感心させられました。
今回は、給食の時間を挟んでの授業実施となったため、教室で児童たちと一緒に給食をご馳走になりました。給食中に「行政書士になるにはどうしたらいいですか?」とか「検察官になるにはどうしたらいいですか?」といった質問をする児童もいて、少しでも法律に関わる仕事に興味を持ってもらい、将来なりたい職業にしてもらえればと思いました。

今年度の法教育授業はこれで終了いたしますが、来年度も大田区内の小学校で実施していく予定です。

【平成28年度】第2回法教育授業 実施報告

平成29年2月23日(木)に、大田区内の小学校にて法教育授業を実施しました。
大田支部会員の参加者は10名で、メインの講師は菖蒲悠太会員が務め、サブの講師を根崎知恵子会員が務めました。
 
対象は小学校5年生の2クラスです。授業のテーマは「身近にある法律と契約について学ぶ」ということで、はじめは児童たちも難しそうな内容でやや困惑していました。
授業では、「法律」や「契約」などのキーワードが書かれたボードを黒板に貼ったり、書店で漫画を買っているところの写真やノートパソコンの箱などを児童たちに見せたりして、視覚に訴えかける授業を展開しました。そのことで、多少なりとも興味や関心を持ってくれて、徐々に発言の頻度も多くなり、授業開始時よりも教室全体が盛り上がってきました。
授業では、身近な法律と契約にまつわる事例を3つ紹介し、それぞれ児童たちに考えてもらう時間を作りました。その後、積極的に意見を述べてもらい、「なぜそのように考えたのか」という理由まで、しっかり発言してもらうように工夫しました。3つの事例のうち、最後に取り上げたオンラインゲームの事例が児童たちは一番悩んでいたようで、今後、実際に起こりうる事例だっただけに、記憶にも鮮明に残ったのではないかと思います。
また、毎年恒例の「民法の条文」の資料も配布したところ、やや難しかったようですが、中には民法の条文を根拠にして発言をしてくれた児童もいて、講師一同声をあげて感心する場面もありました。
2クラスでの授業の後は、ちょうど給食の時間だったため、教室で児童たちと一緒に給食をご馳走になりました。

2月23日の法教育実施をもって、今年度の法教育活動は終了しました。大田支部では、来年度以降も大田区内の学校で法教育を実施していく予定です。

【平成28年度】第1回法教育授業 実施報告

平成28年9月14日10時45分から大田区立蒲田小学校において、大田支部会員11名が参加して法教育授業を実施致しました。

「子供だから関係ない!??身近な生活と関わりのある「法律」と「契約」の話?」をテーマにして、小学校5年生を対象に、大田支部の滑川知也先生・青葉隆先生に講師を務めて頂き、前半は「法律」と「契約」について児童のみなさんに判りやすく説明をしていただきました。

まず、漫画本の購入や友人とのものの貸し借りを事例にして、それが売買契約や使用貸借契約という「契約」である事を児童に理解してもらい、次に「小学生が購入した500円のお弁当は返品出来るのか?」といった、児童の生活にも密着した事例を取り上げて、お小遣いの範囲で買い物をした場合の契約についての話をして頂きました。具体的な内容だったので、児童も自分の実経験と照らし合わせて考える事ができているようでした。

後半ではさらに「契約」について深く考え、意見を出し合ってもらうために、児童たちにも起こりうる3つの問題をグループディスカッションしてもらいました。
(1)親に内緒で10万円のパソコンを購入した場合、返品は出来るのか。
(2)オンラインゲームで年齢を偽って5万円を課金された場合は、支払いをしなくてはならないのか。
(3)親の同意書を勝手に記入してスマートフォンの契約をした場合は、取り消すことができるのか。
小学校5年生の児童なら現実にもあり得るような身近な問題でもあり、社会問題となることも多いオンラインゲームやスマートフォンを取り上げる事には、小学校の先生方の関心も高く、児童たちもディスカッションするための話題には事欠かない様子でした。時間が不足してしまうほど真剣で白熱した討論を重ね、児童たちからグループとしての意見を発表してもらいました。
中には、参考資料として配布してあったルビ付きの民法の条文を根拠として上げ、解答してくれるグループ発表もあって、我々としても頼もしく思うと同時に驚かされました。
授業時間内の短い時間でしたが、児童に楽しく熱心に話し合ってもらうことで、法律がいかに自分達の身近な所でも使われ、自分達の生活にも密着しているものと知ってもらえた授業だったのではないかと思います。

また、今回は蒲田小学校のご厚意で児童と一緒に給食を頂くという機会をいただき、授業の後、児童のみなさんと親睦を図ることが出来ました。これも地域の小学生のための法教育活動を繰り返すうちに学校の先生方からも信頼と好感をもって頂くことが出来るようになってきた表れではないかと考えます。
児童のみなさんと直接話しをさせもらうことにより「行政書士」という仕事に少しだけ興味を持ってもらえたのではないか、とも感じました。

今後も大田支部では、地域の学校への法教育活動を継続していきたいと考えております。

【平成28年度】大田支部における法教育の実施報告

平成27年2月20日(金)、大田区立赤松小学校5年生の児童に、法教育授業を行いました。

テーマは、【みんなの身近にある「法律」と「契約」について考えてみよう!】です。
モノの貸し借りも契約のひとつであること、契約は申込みと承諾によって成立すること、を導入として解説。さらに、書店で児童に人気のあるマンガを購入する場面を写真パネルで示しながら、申込みと承諾をおさらいしました。

本題としては、民法第5条・第21条をもとにした題材を3つ用意し、児童の意見を発言してもらう時間を設けました。
予想を上回る児童たちの活発な発言によって授業は非常に盛り上がり、担任の先生からは「身近な法律のことを子どもたちにわかりやすい言葉で解説をしてもらいよかった。」とのご感想をいただきました。

学校との打ち合わせの際、担任教諭から「子どもたちには、文字・絵・音(言葉)の3つのアプローチを行うことで、全体の理解が深まる」というご指導をいただきました。
そのおかげで、キーワードの文字盤、写真パネルの用意をすることの効果を確認することができたと思います。
また、児童に考える時間を与え、意見が変わったら「なぜそう思ったのか?」を聞き取り、意見の変更を認める配慮をすることができました。

法律の専門家として授業を作り、行いましたが、教育の専門家である教師の皆様から学ばせていただくことが多く、今回の法教育授業は、我々大田支部にとって、学校との協働の礎になれたのではないかと思います。)

【平成27年度】法教育授業の実施報告

平成26年3月24日(月)午後1時30分より、東京入国管理局羽田空港支局にて第4回研修会を開催いたしました。今回は同支局および空港内所管施設の見学を行いました。

最初に担当の渉外調整官の堤様から行程案内のご説明があり、次に支局長の清水洋樹様よりご挨拶をいただきました。3月30日からの航空会社運用枠拡大に伴い、国際線ターミナルも拡張されました。日本は観光立国を目指しており、東京オリンピックに向けて外国人観光客がますます増えていくので、入国審査の効率化を図っていくそうです。

それから、偽変造防止対策室捜査係の方から旅券と在留カードの偽変造についてのご説明がありました。日本に入国するには、入管法で、所持する旅券が有効であることが定められていますが、入国審査官が確認し、偽変造の疑いがある場合、鑑識に回されます。偽変造の種類には、丸ごと偽造、身分事項頁偽造、写真貼り替え・刷り直し、改ざん等があります。これらを肉眼による全体検査(拡大検査・光学検査)、非破壊検査等を駆使して発見します。ICチップ内蔵、ホログラム、パールインキ等の最新技術による防止策が功を奏し、偽変造を行う数は年々減少しているそうです。

その後、2班に分かれて空港施設の見学をしました。自動化ゲート利用登録カウンターでは、川邉支部長自らが旅券を持参し、自動化ゲートの登録を行いました。指紋認証の際、指の調子が悪いとうまく登録できないという話でしたが、無事に登録できました。出国審査場で自動化ゲートの説明を受けた後、支部長が実際に途中まで(全部完了すると本当に出国したことになってしまうので)自動化ゲートの操作をしました。一度登録すると四大空港(成田空港、羽田空港、中部空港および関西空港)で利用することができるので、よく海外に行かれる方はスピーディーに出入国ができ、とても便利だと思いました。

一般の方がなかなか入ることができない場所を見学させていただき、たいへん有意義な研修会となり、東京入国管理局羽田空港支局の皆様には、この場をお借りしまして感謝申し上げます。

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